先日マレーシアを訪れた際、キャメロンハイランドに立ち寄りました。
キャメロンハイランドとはマレーシアの高原地帯でして、標高が1,000メートルから1,500メートル程度に位置するため、マレーシアの他の地域に比べて涼しく過ごしやすい気候が特徴です。
この地域は、1885年にイギリスの地質学者であるウィリアム・キャメロンによって測量され、その後、避暑地として開発されました。
ティー・プランテーションが広がる緑豊かな景観、農園でのストロベリー狩り、蝶や花、昆虫などの自然が楽しめるため、観光地としても人気があります。
週末は観光客で道路が混雑するため、平日にキャメロンハイランドを訪問しました。
クアラルンプールからは渋滞もなく、2時間ほどでスムーズに到着できました。
キャメロンハイランド訪問の主な目的は、ボーティーとバーラットティーの紅茶農園を見ることでしたが、道中にバタフライガーデンがありまして、そこへも立ち寄りました。
昆虫に興味を持つ私にとって、自然豊かなキャメロンハイランドは非常に魅力的な場所です。
バタフライガーデンでは、訪れるたびに様々な美しい蝶と出会え、観ていると心が和みます。
私にとって、紅茶農園の訪問はもちろん、バタフライガーデンも見逃せないスポットのひとつなのです。
今回この記事では、私が最近バタフライガーデンに訪れた際に撮影した、アジアに生息する蝶をいくつか紹介しようと思います。
- バタフライガーデンについて
- 1. Red Lacewing(アカクサカゲロウ蝶)
- 2. Malay Cruiser(ヒメコウモリタテハ)
- 3. Rajah Brooke's birdwing(アカエリトリバネアゲハ)
- 4. Blue Triangle(アオスジアゲハ)
- 5. Blue Tiger(ウスコモンアサギマダラ)
- 6. Blue Glassy Tiger(ウスイロアサギマダラ)
- バタフライガーデンは自然のアトリエだった
バタフライガーデンについて
今回訪問したのは「タマン ラマ ラマ バタフライガーデン(Taman Rama Rama Butterfly Garden)」というバタフライガーデン。
これがチケットカウンターですね。
大人10リンギット、子供5リンギットで入園できます。
今のレートだと1リンギット=31円くらいですから、大人310円、子供155円くらいですね。
・・・って・・・ん???
チケットカウンターの看板をよく見ると、どこかで見たことのあるキャラクターが描かれている。
これは大丈夫なのか???
まあ・・・いいか・・・
さて、このバタフライガーデンについて少し説明しますと、訪問者はガラス張りの温室内を歩きながら、自由に飛び回る蝶々を観察することができます。
温室内には、蝶々がその自然の生息地に近い環境で生きられるように設計されておりまして、種々の熱帯植物が生えています。
植物は蝶の餌としての役割を果たしているため、植物と蝶の共生関係を直接見ることができ勉強になります。
それでは、蝶々を紹介していきます。
1. Red Lacewing(アカクサカゲロウ蝶)
まずは英語名:Red Lacewing、日本語名:アカクサカゲロウ蝶です。
正式な学名は「Cethosia biblis」といいまして、主にインド中東部、中国南西部、インドネシア、オセアニアに生息している蝶です。
翅(はね)が、鮮やかなオレンジ・レッドで、黒い輪郭に白い模様が特徴的です。
この目を引く色合いは、「私を食べても美味しくないぞ!」と、捕食者に向けた警告信号として機能しているそうです。
別のアングルからも撮影しました。
翅の裏側は、明るい赤から褐色までのグラデーションに、黒と白の模様が織り交ぜられています。
この複雑な模様はカモフラージュに効果的らしく、蝶の輪郭を自然背景に紛れさせるのに役立つそうです。
メスはオスほど色鮮やかではなく、通常、より抑えられた灰色がかった茶色の翅を持つそうですね。
2. Malay Cruiser(ヒメコウモリタテハ)
こちらの蝶は英語名:Malay Cruiser、日本語名:ヒメコウモリタテハと呼ばれます。
正式な学名は「Vindula dejone」と言います。
主に東南アジアに広く生息する蝶です。
オスの翅は一般的に鮮やかなオレンジ色をベースに、黒い輪郭線や斑点があり、非常に魅力的です。
メスは通常、オスよりも色が暗く、翅は茶色がかったトーンで、黒い斑点やストライプが特徴的です。
その結果、オス・メスによって異なる外見を持つことが特徴的です。
今回撮影できなかったのですが、翅の裏面はまるで枯れた葉っぱみたいなデザインになっていまして、迷彩効果を発揮します。
これにより、静止しているときに枯れた葉っぱに溶け込み、捕食者から身を守ることができます。
3. Rajah Brooke's birdwing(アカエリトリバネアゲハ)
続いては英語名:Rajah Brooke's birdwing、日本語名:アカエリトリバネアゲハと呼ばれる蝶です。
正式な学名はTrogonoptera brookianaと言います。
この蝶は特にマレーシアで見ることができまして、国のシンボル(国蝶)にも指定されいる美しい蝶です。
学名に"brook"と入っているのですが、これは19世紀のサラワク王国の初代王、ジェームス・ブルック(James Brooke)という英国人にちなんで名付けられた経緯があります。
サイズ的に、けっこう大きめの蝶です。
オスの蝶は、鮮やかな緑色の帯が特徴の黒い翅を持っています。
この緑色の部分は光によって様々な角度から見ると違う色に輝き、その美しさは多くの人を魅了します。
メスはよりサイズが大きく、色は一般に褪せており、オスほど鮮やかな色の翅は持ちませんが、そのサイズと翅のパターンで識別されます。
森林伐採や生息地の破壊などによって、その生息数が減少していると言われており、ワシントン条約で保護されています。
4. Blue Triangle(アオスジアゲハ)
お次は英語名:Blue Triangle、日本語名:アオスジアゲハと呼ばれる蝶です。
正式な学名はGraphium sarpedonと言います。
この蝶は、アジア、オセアニアと広く分布しており、その名前の由来は翅の形と色から来ています。
翅は鮮やかな青緑色の帯で飾られ、黒い背景に対して映える洗練された模様を持ちます。
飛び方が特徴的でして、花から花へと素早く移動します。敏捷性が優れていますね。
複眼がよく発達しているそうで、蝶の中では最も多くの色を識別できると言われています。
5. Blue Tiger(ウスコモンアサギマダラ)
この蝶は英語名:Blue Tiger、日本名:ウスコモンアサギマダラと呼ばれています。
正式な学名はTirumala limniaceと言います。
この種は南アジアから東南アジアにかけて広く分布しており、特にインドやスリランカなどの南アジアではよく見られる種とされています。
Blue Tigerと言われるように、青い斑点がトラの皮のような縞模様を想起させる美しい外見をしているのが特徴的です。
この蝶は移動性が高く、特定の季節に大量発生して群れを形成し、長距離を移動することで知られています(なので迷蝶と言われたりもする)。
翅の裏側はこんな感じです。
6. Blue Glassy Tiger(ウスイロアサギマダラ)
最後に紹介するのが英語名:Blue Glassy Tiger、日本語名:ウスイロアサギマダラと呼ばれる蝶です。
正式な学名はIdeopsis vulgarisと言います。
東南アジアに広く分布しています。
見た目が非常に美しく、黒い地色に多くの青灰色の斑点が特徴的です。
撮影するのに結構時間を要しました。
別のアングルからもどうぞ。
バタフライガーデンは自然のアトリエだった
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
私にとってバタフライガーデンでの時間は、まるで自然の手による絵画の数々を鑑賞しているようでした。
日常の忙しさを忘れ、ただ静かに蝶が舞う様子を眺めることは、心に平穏と豊かさをもたらしてくれました。
Red Lacewingの鮮烈なオレンジ・レッド、Blue Triangleの澄んだ青をはじめ、蝶々のそれぞれが持つ独自の模様が、自然界の驚くべき創造性を映し出していました。
このバタフライガーデンでは、蝶の美しさを間近で観ることはもちろん、彼らの生態に関するストーリーを学ぶこともできます。
それは、ただの鑑賞以上の価値があると私は感じています。
自然の美しさをもっと近くで感じたい、またはアジアの蝶についての知識を深めたいとお考えの方には、キャメロンハイランドのバタフライガーデンを訪れることを勧めします。
もし可能であれば、平日の静けさの中で訪れてみてください(観光客がいないので)。
人の少ない静かな環境は、蝶たちとの距離をより一層縮め、その魅力を存分に感じることができると思います。
このブログを通して、また新たな発見があった際には共有できることを楽しみにしています。
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